A, T, G, C・・といろいろあります

「知ってるよ!AとT、GとCがペアを組むんでしょ。他にもあるって?Uとかいうやつでしょ?」・・・いえいえ、それはDNAやRNAの塩基の種類の話。ここでは、貴女の性感スポットの種類のお話しをご紹介しましょう。

 

 

 

「Gスポット」という表現を耳にした方はかなりいらっしゃると思いますし、それがどこかをご存じの方も多いのではと思います。では、「Aスポット」や「Uスポット」はどうですか?その使用があまり広がっていない上に、いろいろな人が、恐らく同じ性感帯と思われるところを、それぞれ別のネーミングをおこなったり、同じ名前が、人によって別の性感帯を指していたり、ととにかくややこしいのです。

こんな言葉覚える必要な全然ないのですが、まあ、雑学として仕込んでおくと、いつか何かの役にたつかもしれませんね。いろいろあるけど「Gスポット」と「Aスポット」ぐらいは覚えておきましょう。おっと、Salon de SMファンの方は、「Aスポット」ではなく「ヴァニラスポット」と覚えましょうね(こうやって、みんな勝手に名前を増やしていくので、ますます混乱するのですが)。

 

Aスポット:1990年代にマレーシアのアン博士という外科医が発表した「Anterior fornix erogenous zone(前部円蓋性感帯)」から由来する表現です。他にも「AFEゾーン」「エピセンター」「ディープ・スポット」「第2Gスポット」と呼ばれたりすることもあります。アダム徳永さんの「Tスポット」や加藤鷹さんの「第2のポイント」がこの「Aスポット」に相当すると思われます。ポルチオスポットと関連の深いスポットです。Salon de SMでは、とても重要な性感スポットとして捉えていましたが、その後の調査で、どうも『Hスポット』を間違えて場所特定したのではないかという結論に達しました。なので、今後は、『Hスポット』こそが、性感スポットとしてはGスポットを上回るといってもよい大切なポイントだと考えてください。場所は膣の一番奥の上側です。膣の奥に子宮口が出ていますが、その子宮口の上にある浅い窪みです。Wikipediaなどに詳細な図が載っているので、「Anterior fornix erogenous zone」で検索してみてください。『Hスポット』の位置はややずれていますので、下を読んでください。

Aスポット(アダム徳永版):「スローセックス」の提唱者であるアダム徳永さんは、膣奥部の下側、つまり子宮口に対してAスポットの反対側の性感帯を「Aスポット」と呼んでいます。下に述べる「PFスポット」と同一だと思います。いわゆるAスポットのことをアダム徳永さんは「Tスポット」と呼んでいます。同じ名前がついているので混乱しますね。人によっては「奥裏Gスポット」と呼んでいる場合もあります。

Cスポットクリトリスのことを「Cスポット」と呼ぶ場合もあるようですが、あまり一般的ではないです。忘れましょう。

CUV複合体クリトリス尿道がが複雑の相互関連しながら絡まった領域がGスポットの正体で、これを「CUV complex(陰核尿道膣複合体)」と呼びましょうとする提案。2014年にエマニュエル・ジャニーニ医師により発表。SM美容では「クリションマン」と呼んでいます。

Gスポット【重要】:これは有名ですよね。歴史は古く、1950年にドイツの産婦人科医のエルンスト・グレフェンベルグが報告した「尿道に異物を挿入してオナニーをする女性の症例」にちなんで、後世の研究者がつけた名称です。「グレフェンベルグ・スポット」の略です。グレフェンベルグ博士自身は「Gスポット」なんて表現は使っていませんのでご注意を。このグレフェンベルグ博士は、女性器の研究で名を残しているきちんとした研究者です。Gスポットに関しては「Gスポット大戦」の記事もお読みください。

場所は分かりますか?膣の上部の入り口近くです。女性の方は自分では触りにくい場所なのですが、男性の方は、指を1,2本、手のひら上になるように浅く膣に挿入して(女性は仰向けに寝ている状態でね)、指先の第2関節で指を女性の膣の上の壁に向けて曲げます。恥骨があたりますが、そのあたりです。何割かの女性は、性的な興奮とともに、この場所がもっこりと隆起するので、分かりやすいです。

AVなどで、Gスポット刺激による「潮吹き」が有名になってしまったので、潮吹きすることが性感開発の目標だと思い込まれている女性・男性が時々いらっしゃいますが、そこまでこだわるものではありません。アダム徳永さんによると「真性の潮吹き体質の女性は、私の経験上、100人中2, 3人程度です」と書いていらっしゃいます。「おかしい!潮を噴くはずだ!」と激しく男性にGスポットを刺激され、苦しんでいる女性も多いのではないでしょうか?Gスポットで感じる女性もいれば、感じない女性もいるので、男性のみなさんは相手の女性にあった性感スポットを探り当てる必要があります。「世界しおふき物語」などもご参考にしてください。

ちなみに、解剖学的には、このGスポット、膣の上の尿道の周囲に存在する尿道海綿体の一部に相当するのではないかと考えられています。男性のペニスの竿の中身と同じ組織なのです。性的興奮で大きくなるという現象も男女で共通している訳です。このあたりには、潮の成分を分泌するスキーン腺がありますので、Gスポット刺激で潮吹きが誘発されることも頷けます。「スキーン!」「しほさゐにヨニの島に漕ぐ舟に・・などもご参考にしてください。

なお、Gスポット「サロンのパン・クリトリス仮説」にありますように、クリトリス・システムの一部と考えることもできます。

AGスポット:これはアダム徳永さんが提唱している呼び名で、Gスポットのさらに奥側1.5センチのところにある性感帯だそうです。「AG」の「A」が「アダム」からきており「アダムGスポット」とのことです。施術者はどこのことかよく分かりません。おそらく広い意味でGスポットに相当するところがこのAGスポットなのかもしれません。

裏GスポットHスポット、AスポットはGスポットは膣の上側の性感帯ですが、膣の下側にも性感帯をお持ちの女性もいらっしゃいます。膣の下側、浅い部分を「裏Gスポット」と呼んでいる方もいらしゃるようです。あまり一般的な呼び方ではありません。下に述べる「PSスポット」と同一だと思います。

奥裏Gスポット:下の「PFスポット」をご覧下さい。

Hスポット【重要】:なぜか日本では全くといってよいほど紹介されていませんが、1980年代の終わりにフランスで提案された「膣の一番奥の上側」の性感帯。つまりVスポット(ヴァニラスポット)と完全に一致しています。膣と膀胱の間に存在する「ハルバン筋膜」が本体でないかと考えられています。「Aスポット」は「Anterior fornix erogenous zone(前部円蓋性感帯)」の上側として定義されていますが、Hスポットのことを言っているのかもしれません。Salon de SMでは、「ハルバン筋膜」の日本での認知度を高めるために、「Hスポット」「ハルバン・スポット」という名称をかってにつけ、その重要性を訴えていきます。SM美容では「Vスポット(ヴァニラスポット)」と呼び、ヴァニラマッサージ美容術において重要になっています。ポルチオスポットと関連の深いスポットです。

Oスポット:米国カリフォルニアのサミュエル・ウッド博士とチャールス・ルネルス博士らが2013年頃に命名して、商標登録までしているスポットです。Gスポットの近くにあるようですが、「Gスポットの位置はは正確に定義されていないので、よりピンポイントの位置を表すように新たな言葉を作った」といったような説明がなされています。なぜ、正確な位置が必要かといいますと、彼らは性感アップ外科治療として、女性の血液を再取し、その中から血小板由来増殖因子(PDGF)という成分が濃縮された成分を取りだし、これをこの「Oスポット」に注射することで、性感がアップすると主張しているのです。一連の施術を「O-Shot」と命名して、こちらも商標登録をしています。施術は1回百数十万円するのですって。サンディエゴの「生殖科学センター」というクリニックで実施されているようです。難しい言葉を並べて、女性を騙しているのでないかと心配になりますが(SdSもそうなだろう、なんて言わないでくださいね)、実際厳しい批判もネットで見ることができます(例えば「Oショット、Oスポット:どこにサイエンスがあるのか?」など)。このピンポイントで定義されたOスポットの位置がどこなのか興味があり、現在調査中です。

Pスポット:男性の前立腺付近の性感スポットを「Pスポット」と呼ぶ場合があります。この場合の「P」は「Prostate(プロステート、前立腺)」から由来したものです。「Pスポット用バイブ」とれば前立腺刺激用のバイブと考えて良いでしょう。男性のペニスに由来して「Pスポット」と呼ぶ人もいるようですが、ペニスのどこなのかはっきりしないので、あまり意味のない表現だと思います。まあ、これは男性用のスポットの名称ですので、関係ないですね。一部では、次の「ポルチオスポット」を「Pスポット」と呼んでいるケースもあるようです。

ポルチオスポット:「ポルチオ」は子宮口部の「部」を意味するラテン語「Portio」のことです。英語なら「Portion」です。変な略し方で、和製外語と考えてよいと思います。「ポルチオ性感」といった表現の方がよく耳にするかもしれません。「ポルチオ性感」や関連した「ウテルスセックス」は、いずれも上級者の性感スポットです。Pスポット」と呼ばれるケースもあるようです。ポルチオスポットはある特定の場所を表すというよりはむしろ、骨盤(ペルヴィス)全体が感じるようになったある状態を表すと考えた方がよいと思います。なので、「ここがPスポットだって書いてたぞ」と、一生懸命ある場所をツンツン押しても、何も起こらないと考えてください。「全ての道はポルチオへ」「ザ・オルガズム」「ポルチオ・ザ・ペルヴィス」「ポルチオの真実」などをご参考にしてください。

PFスポット【重要】:これはSalon de SMが勝手につけた名前です。「奥裏Gスポット」と呼ばれることもあります。場所は膣の一番奥の下側です。そう、HスポットAスポットの丁度180度反対の場所で、膣と直腸とが近接している場所です。「posterior fornix of the vagina(後膣円蓋)」と呼ばれる部分で、ここから「PF」と名づけています。ポルチオスポットと関連の深いスポットです。

PSスポット【重要】:PSは「Perineal Sponge(ペリニール・スポンジ)」の略で、「PSスポット」を日本語に訳するなら「会陰海綿体スポット」となります。「会陰」は膣とアナルの間の領域、いわゆる「蟻の戸渡り」と呼ばれる表面領域ですが、その皮膚の下に感覚神経が集まった海綿体構造があるようで、ここを「PSスポット」と呼んでいる人達がいます。膣に親指、アナルに人差し指を挿入して、指先をしぼめて感じることのできる薄い壁みたいな部分ですね。これは丁度、子宮口に対してAスポットの反対側の性感帯で、上に述べたAスポット(アダム徳永版)と同じスポットと思われます。1990年代に加藤鷹がドグマから 「秘技伝授 潮吹き入門」という名作ハウツービデオを出しているのですが(このビデオ、膣の透明模型を使って、いくつかの性感スポットの場所と、刺激の仕方を教えている、秀逸な作品です)、その中でもこの「PSスポット」「Aスポット(アダム徳永版)」と近い性感帯について「第1のポイント」として 紹介しています。ただし、加藤鷹さんの示す第1のポイント」は、比較的奥の方ですので、PSスポット」とPFスポット」の間のような感じもします。ポルチオスポットと関連の深いスポットです。

サロンさんの少ない経験からは、アナルに性感帯がある女性は、必ず「PSスポット」「Aスポット(アダム徳永版)」も性感帯です。それから考えると、「PSスポット」「Aスポット(アダム徳永版)」に反応する女性は、アナルの性感開発 を積極的におこなうとよいのかもしれません。人によっては「奥裏Gスポット(PFスポット)」と呼んでいる方もいらっしゃいます。ただ、「奥裏Gスポット(PFスポット)」は、膣の下側のかなり奥の方の、後部円蓋性感帯を意識した表現ですが、「PSスポット」は入り口近くの浅いところです。膣の上側にの浅いところに「Gスポット」、深いところに「Hスポット」「Aスポット」があるように、膣の下側にも、浅いところと深いところの2つのスポットがあるのかもしれません。

なお、PSスポット「サロンのパン・クリトリス仮説」にありますように、クリトリス・システムの一部と考えることもできます。

Tスポット:アダム徳永さんは、いわゆる「Aスポット」(Salon de SMでのヴァニラスポット)を「Tスポット」と呼んでいます。Tは徳永から来ているのだと思います。アダム徳永さんが使う「Aスポット」は、膣の下側の奥で、「奥裏Gスポット」とも呼ばれるポイントです。こんがらがりますね。

Uスポット【重要】:「スキーン!」で紹介したスキーン腺の開口部、すなわち尿道口の両側に性感帯が存在し、これが「Uスポット」なのだと主張する記事がいくつかあります。広くはGスポットと関連した尿道海綿体の一部、あるいはクリトリスの「バルブ」部分の一部だと思われます。この「Uスポット」、あまり意識したことはありませんが、今後注意深く研究していきたいと思います。

なお、Uスポット「サロンのパン・クリトリス仮説」にありますように、クリトリス・システムの一部と考えることもできます。

Vスポット(ヴァニラスポット)【重要】:これはSalon de SMでは、勝手に名づけた「Hスポット」(Aスポット」)の別名です。ヴァニラマッサージ美容術に重視するポイントです。ポルチオスポットと関連の深いスポットです。

 

以上、図の上にまとめてみましょう。図の読み方は、関連したコラムである「スキーン!」「鳥は菱形の庭に降りる・・」「菱形を貫く3本のチューブ「サロンのパン・クリトリス仮説」をお読みください。

まだまだ調べると異なる呼び名が出てくるかもしれませんが、大ざっぱには(1)広義のクリトリス・システム(「サロンのパン・クリトリス仮説」をご覧下さい)に関連した「Gスポット」「Uスポット」「PSスポット」と、(2)膣と子宮の連結付近の「Aスポット(ヴァニラスポット)」「PFスポット」に大別できます。(1)が体表の比較的浅い領域。(2)は深い領域になります。

繰り返しますが、魔法のボタンではないので、これらのスポット領域を一生懸命押すだけではダメですので、ご注意を。

(2013.12.6改訂)

(2014.9.18改訂)

(2016.7.26改訂)