カラダのあちこちにある性感スポットを「連結」していくことが、より深い快感を得るための実践的な目標と思われます。うまく連結できると、カラダのあちこちと魂までが響働した深い悦びを得ることができます。最初の目標としては、ペルヴィス全体で悦びを感じる性感開発をめざしましょう。
女性の「オーガズム」、すなわち「イク」という現象は、男性には実体験できない神秘の現象です。
男性の場合は「射精」という分かりやすい反応が起こるので、クライマックスに達したことがよく分かるのですが、女性の場合は何をもって「イッタ」のか、男性側から判断しずらい面があります。
「イク!イク!イクッ〜!」と大きな声で叫びながら、体をガクンガクン痙攣させてくれるなら、「あっ、イったんだ」と分かりますが、そういう反応をする女性はごく一部。
逆に、女性の方は、そういうステレオタイプなイキ方をしない自分は、実はイっていないのではないかと悩んでいる方も多いです。また、男性側から見て、「これどう考えても、イっるんじゃないの?」という反応をしながらも、「イク感覚が分からないんです」とお悩みをお持ちの方も結構多いようです。
男性の射精と違って、女性の「イク」「オーガズム」「アクメ」「絶頂」というのは、かなりいろいろなパターンがあるというのが本当のところなのでしょう。
医学分野でも女性の「イク」というのは、なかなかよく分からない研究対象のようで、昔からいろいろなことが報告されていますが、すっきりした答えは出ていないようです。
「イクとどういう体の変化が起こるのか?」という質問は、比較的答えの出しやすい問い。いろいろなことが報告されています。血圧や心拍数の上昇、特徴的な発声、筋肉の収縮・・などなど。
まあしかし、こんなの偉い先生に指摘されなくっても、誰でも分かりますよね。
血液中の特定のホルモンの濃度上昇や、筋肉痙攣の周期性、直腸の収縮、となると、「フーン」と思うこともありますが、「で?何?」と突っ込んでも「イク時にはそういう変化が起こるのです」という答えしか返ってきません。
「で、先生、私、イきたいんですけど、そのホルモンとか飲んだらイけるのですか?お尻の穴をキュッと締めるとイけるのですか?」
そうではないんですね。「イクとこうなる」と「こうするとイク」とは別物です。
「イクとどうなるか」は分析しやすいのですが、「どうやったらイけるか」は、きっと医学的な研究からはいつまでたっても答えは出ないでしょうね。そもそも、「イクとどうなるか」ではなく「イクとはどういうことか」と質問を変えると、誰も全く分からないのが本当のところです。
まあ、そうはいっても、いろいろ新しい技術が開発されて、性に関する最近の科学も、なかなか勉強になるのも多いです。
例えば、「鳥は菱形の庭に降りる・・」でも出てきましたが、MRIと呼ばれる装置を使って、体の中の普段は見えない部分の変化を知ることができるようになっています。興奮するとクリトリスの体の中の部分が膨らむ様子がMRIで観察されることがいろいろな研究者から報告されていますが、同じように、興奮すると脳のどの部分が活動しているかをMRIで観察している研究も多くあります。
例えば、アメリカのニュージャージー大学のコミサルク教授の研究をちょっと見てみましょう。
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コミサルク教授の研究はどのようなものかを簡単にまとめますと、
(1)まずMRIという巨大診断装置に頭を突っ込みます。病院でMRIの検査を受けたことがある人ならどんな感じかわかりますよね。別に痛くも痒くもありません。
(2)次にクリトリスを弄ってオナニーをしてもらいます。
(3)それでもって、オナニーで「イって」もらいます。
(4)その時の脳の各部分の血流の変化をMRIで測定し、どの部分が活発に動いているかを観察するのです。
被験者はもちろん女性。教授は、別室でオナニーの様子をMRIで観察する訳です。
楽しそうな研究ですね〜
これが、得られた反応の結果。
何が何だかわからないですよね。サロンさんも分かりません。
ただ、何となく分かるんですよ。
「上から下」へ時間は流れると考えてください。
右端に「綠」の棒が書いていますよね。これがクリを弄ってオナニーをしている時間帯。
「綠」の棒の下端に「赤」色の短い棒が書いていますよね。これが「イッ」っている時間帯。
で、全体に細かい色がついているのが、各時間での脳のいろいろな部分での活動を表現しています。色が明るい方が活発に脳が活動しているのです。
ご覧の通り、「イク」瞬間、脳のほぼ全ての測定地点で脳の活動が最高潮に達していますよね。
「それがどうした」ということになってしまいますが、なんとなく「イク」ってのはこういことか、というのが伺い知れる面白い研究ですよね。
さらに面白いのが下の観察。
先ほどのは一人の女性の観察結果でしたが、これは6人の女性の結果を並べたもの。
見てると面白いですよ。
左から二番目の女性とか、オナニーをはじめて(綠色)、すぐにイってしまいます。しかもイっている時間も長い(赤色の棒)。
左から4番目の女性は、これに反してイっている時間が短いですね。
脳の活発化しているパターンも全然違うので面白いです。
一番左の女性は、イク前に、周期的に3回、脳の活性化が起こってますよね。左から3番目、5番目の女性は、いずれもオナニー開始前からかなり脳の活動が活発です。
6番目の女性は、イッた後も、周期的に脳の活性化が起きていますよね。
このように、女性の「イク」パターンていうのは、非常にヴァリエーションに富んでいて、人それぞれであるというのが分かります。
失神寸前でイク女性もいれば、あっさりとイクタイプの方もいらっしゃいます。何回も浅くイクタイプや、1回イッて終わり、というタイプも。
「じゃぁ、イッたことがないとい私は、私の体質ということで、あきらめるしかないんですか?」
とご心配になる女性もいらっしゃるかもしれませんが、それはそんなことはないですよ。
女性の性感というのはどんどん開発されていくもので、30代、40代をピークに、「感じやすい」体になっていくものなのです。
ただ、貴女の「イク」パターンてのが、貴女が頭でイメージしている「イク」ではない可能性は高いかもしれませんね。誰もがAVのように潮吹きながら、白目むいて失神しながらイクわけではありません。貴女独自のイキパターンというのがあるのだと思いますが、それは人それぞれです。
「分かりましたは。で、どうやって私は、性感を開発したらよいのですか?」
う〜ん。簡単な答えはもちろんないですが、「連結」をキーワードに開発するのがよいと思います。
アダム徳永さんが、性感と高めるためには「性感ポイントを連結していく」ようなマッサージが重要、といった内容のことをおっしゃっています。
とても納得できますね。
例えば、貴女がクリの亀頭が一番感じるポイントで、乳首が二番目に感じるとしたら、クリと乳首を同時に刺激しながら、これら2つの性感ポイントを「連結」するのです。
どうなれば「連結」したことになるのか、ちょっと分かりにくいところもあるかもしれませんが、ようするに「いつもよりは気持ちよい」状態をめざせばよいのです。今までにない快感が得られればしめたもの。2つの性感ポイントが連結したことになります。
こうやって、いろいろなところになる性感ポイントを連結していくと、「足し算」ではない何かが生まれてきます。つまり、「クリで得られる快感」+「乳首で得られる快感」以上の気持ちよさが生まれるハズです。さらには、一度連結してしまえば、例えクリだけ刺激していても、乳首まで響くような快感を得ることが可能となるはずです。
最初に示した、「イク」瞬間の脳の全体的な活発化を思い出してください。神経の各部分が連結して、脳みそ全体が臨界を超えて大爆発、って感じの反応ですよね。こういった、体全体の性感スポットが響働して臨界を越える状態が、脳天をつらぬくようなアクメの瞬間になるのだと思います。
「クリの亀頭」や「乳首」は貴女自身でも触りやすい場所なのですが、「A, T, G, C・・といろいろあります」で紹介しましたように、性感スポットは、膣の奥やアナルなど、なかなか一人では触りにくいところにも多く存在します。
こういったところは、パートナーの男性に手伝って開発していくことになります。ようするに、パートナーに、毎回、念入りに前戯をしてもらっていると、自ずとあちこちの性感スポットが連結され、性感が開発されていくといった、簡単なルールです。セックスの上手な男性というのは、何も考えなくても自然と、このような性感スポットの連結をしていきながら、女性を深い快感へと導いているのでしょうね。
パートナーが無理解なら、自分で大人のおもちゃとか使って開発すればいいです。連結しちゃえばこちらのもの。無理解パートナーの単調な性技でも、今までにない深い快感を得ることができます。
まずは、下半身に集中しているいくつかの性感スポットを連結するのが第一目標でしょう。
多くの女性は、クリトリスの亀頭が一番よく感じるでしょうから、クリトリスの亀頭(Cスポット)への刺激を核として、「「サロンのパン・クリトリス仮説」」にあるように、同じクリトリスシステムに属する、Gスポット、PSスポット、Uスポットと連結していきます。
次に目指すは、これらクリトリス系のスポットを、膣の奥に存在するAスポット(ヴァニラスポット)やPFスポットと連結していきます。ここまで来るとしめたもの。クリトリスや膣といった部分的な感覚ではなく、下半身全体、すなわち「骨盤」で気持ちよさを味わうことができます。これがいわゆる「ポルチオの真実」でも述べたポルチオ性感の状態だと考えてください。
「骨盤美容法」や「骨盤健康法」など、骨盤の重要性がよく説かれていますよね。
骨盤は、「体の支柱である背骨を底で支え」「脳につながり」「内臓を支え」「菱形を貫く3本のチューブの出口であり」「A, T, G, C・・といろいろありますところの性感スポットのかたまっているところ」なのです。
チハルさんが術後の感想で述べていた「お腹の底からわき上がってくるような叫び声をあげ、快感の渦に呑まれるように、いきっぱなし状態が続いた時」というのが、この骨盤全体で感じている状態なのだと思います。その次の「急に光の柱が自分の身体を貫いて、天と地を結んでいるのが見えてきて…。」というのは、さらにその次のステージだと思うのですが、まずはそこまで背伸びせずに、「骨盤全体」の快感を得るような性感を獲得してください。
「骨盤」っての、なんだかサロンさんは響きが悪いので好きではありません。
なので「骨盤」の英語である「ペルヴィス(pervis)」を今後使って行きます。「ペルヴィス美容術」「ペルヴィス快感」などと使って行きます。
「ペル・・なんとかなんて覚えられない・・・」
確かに。難しいですよね。
エルヴィス・プレスリーってご存じ?昔の伝説的なロック歌手。
腰を振って歌うのが不謹慎だと、当初はTVでも下半身の腰の動きを映さなかったそうです。
腰振りエルヴィスと揶揄されて、エルビスと音の似た「ペルヴィス(pervis)」とかけて、「エルヴィス・ザ・ペルヴィス」とあだ名をつけられたそうです。
なので、「エルヴィス・ザ・ペルヴィス」を覚えてしましょう。忘れたら「エルヴィス美容術」でもOKですよ(笑)。
ポルチオに関連した以下の記事もお読みください。
『ジスイズ・オルガズム美容術』