「緊縛」も「催眠」も怪しい人達が集まる世界。
共通点が多くて面白いのですが、異なる点も多々あります。
「緊縛界隈」の方は緊縛師が飽和しているのか、お勉強代がそれほど高くありません。
名の通ったプロの緊縛師から手ほどきを受けるとしても、(もちろん緊縛師によって設定価格はかなり違いますが)、まあ、そこそこ納得できるお値段で、マンツーマンレッスンを受けたりできます。
ましてや、複数人数のレッスンなら、うまく選べば数時間、何千円といった単位で受けることもできます。
緊縛のハウツー動画も、いろいろ探せば、内容の濃いコンテンツを無料で観ることができます。
一方で、「催眠界隈」の方はといえば、いまだに「催眠=秘伝の技術」という神話が効力をもつのか、
やたらと設定価格が高いです。
最近はそうでもないですが、少し前なら、ハウツーDVDは「ン万円」があたりまえ。
有名どころの催眠術師の個人レッスンも「ン十万円」というのがざらにあります。
もちろん、お値段に見合った秘術を伝授します、といわれればそうなのかもしれませんが、
「値段が高いと素晴らしいのでは・・」と暗示にかけられているような気持ちもしてきます。
貧乏人には催眠は学べないのでしょうか?
大丈夫。
お金をかけないと、催眠術がマスターできないかと言えば、そうではないでしょう。
0円でも、問題なく催眠術は使えるようになります。
『メスマー美容術入門10-催眠術を学ぶ』にも書きましたように、催眠術を学ぶには、「教則本」で理論や原理を字で学び、「教則DVD」で実際の動きを見て学び、「催眠術教室」で、ナマの空気を感じながら学ぶ、という3つが揃えば理想的。
財布状態にあわせた、「教則本」「教則DVD」「催眠術教室」の利用のコツを紹介しましょう。
今回は「ほんとに0円」でなんとかする場合。
次回は「2−3000円ぐらいなら出してもいいかな」という場合。
ほんとに「0円」でマスターしちゃう場合。
「本も買いません、DVDも借りません。もちろん授業料のかかる催眠教室なんて絶対いきません」という人の場合。
でも、スマホかPCはもっていて、ネット通信費は計算外、ということで良いでしょうかね。
この場合は、 「教則本」に相当する内容をネットで探し、YouTubeなどで、実際にかけている場面を観ながらコツを覚えることです。「催眠術教室」は、捜せば、「無料の体験催眠術会」や何かのイベントに合わせた無料の「プロの催眠ショー」みたいなのもあるかもしれませんが、なかなか見つからないでしょうから、いきなり友達にかけて実践ということになるのでしょうね。
まず「教則本」。
友達から、ただで教則本まらえれば、ラッキーですが、そうでないなら、ネットから、相当内容を探すしかありません。
お薦めネットサイトを紹介したいのですが、いろいろたくさんあり、これは!という超お薦めサイトはないかな・・
言ってしまうと、「これは、本買うのと同じぐらいの内容だな」というぐらい、うまくまとめていたるのは、特にないかもです。
『メスマー美容術入門13-古典催眠技法』なんかにも、簡単に書いていますので、読んでみて下さい。
次に、動画「教則DVD」。
レンタルしたらお金が発生するので、ネットから探しましょう。
YouTubeにいろいろ内容の濃い催眠動画がわんさかアップされています。
お勉強する時には、催眠状態が深まって暗示がバンバン入っている動画(ワサビチューブを美味しい美味しいとチューチュー吸ったりしているのとか)ではなく、「えー、私、催眠かかんないかも〜」って状態から、うまく催眠誘導している動画を選ばなければなりません。
「教則本」に書いている、いろいろなテクニックやコツを、プロの催眠術師が、どのように使っているのか、どのようなタイミングやテンポでやっているのかをじっくり観察しましょう。
いくつかお薦めを紹介します。
日本催眠術協会の理事でもある南裕の分割弛緩法催眠誘導。
話術もなめらかで、無駄がなく、抜群のタイミングで、深い催眠状態に入れています。南氏の絶妙催眠誘導の動画は、過去にYouTubeにいろいろアップされていたのですが、その多くが削除されており、残念です。
同じく、日本催眠術協会の理事長の吉田かずおによる催眠誘導。
この方、古くからやってられる方なので、極めてオーソドックスな、品のある誘導ですね。タレントさんですし、それもあり、声が凄く格好いいですね。羨ましい。今回紹介する中では、一番オーソドックス(いわゆる「古典催眠」。『メスマー美容術入門13-古典催眠技法』参照)で、まずお勉強するのによいかと思います。
『メスマー美容術入門23-千円催眠』で紹介している「教則本」の定番の作者でもある林貞年の動画。
林貞年は教則DVDもだくさん制作していて、YouTubeに出ているのも、ほとんどこれらのDVD教則本の紹介のためのもの。この動画も、解説のところはさわりだけなので、DVD買わないと分からないわけです。ですが、いわゆる古典的でない、現代的なテクニックの凝集された誘導(『メスマー美容術入門09-催眠術師色々』参照)が無料で見れる貴重な動画。見慣れていない人には不思議な催眠です。「古典的解釈によるエリクソン催眠」って感じでしょうかね?ガチガチのエリクソニアンにとっては、「エリクソンって言うな」となるかもしれません。でも、古典催眠の新しい方向を示しています。
南裕や吉田かずおの流れるようなしゃべり方に比べて、林貞年は、どちらかというとつまりながらのしゃべり方。催眠誘導するには、流暢に喋る必要はまったくないことを教えてくれます。
エロ催眠術師のREDやコーヒーポットもかなりお勉強になるのですが、エロ催眠故か、YouTubeにはほとんど動画がないです。というか、アップしてもエロイので消されるか、AV会社の著作権にひっかかるか、かもしれません。
この動画は、海外の人がアップしたのかもしれませんが、REDのエロ催眠AV作品の、着衣部分の動画です。今のところ削除されずに残っているので、この先も残って欲しいですね。
エロ催眠のリソースについては『メスマー美容術入門23-千円催眠』で改めてご紹介しましょう。
緊縛と催眠が密接に関係しているように、マジックと催眠もかなり近い部分があります。
上手いマジックを見て「催眠術にかかったようだ!」なんて驚くことありますが、実際そうなんです。
ですので、マジシャンで催眠術がうまい人もたくさんいます。
この動画は、十文字幻斎が、TVで「絶対かかりません」という奈々緒にかけているところ。TVで有名タレント相手に催眠かけるチャンスがあると、一挙に知名度上がりますね。
この手のTVの催眠術番組は、たいがいはあらかじめ、ある程度の催眠をかけておいて失敗しないようにしているのですが、この動画の場合は、そのあらかじめの下ごしらえの部分も含めて編集しているので、お勉強になると思います。
十文字幻斎や川上剛史などは、ややお笑いのキャラも入っているので、TV局も「失敗してもいいや」と思っているのかどうかはしりませんが、比較的「ガチに初対面の被験者に催眠かけている」という動画が多いと思います。術者の緊張感が伝わってきて、とてもリアル感があると思います。
緊縛師も催眠術師も「プロ」をどう定義して、どこでアマとの線引きをするのかは、とても難しい問題。
でも、まあ上に上げた人達は、プロ催眠術師といって問題ない人達。
その他、プロかアマか判断しにくい催眠術師や、明らかにアマの催眠術師で、とてもタメになる動画をあげている人もたくさんいるので、みなさん探して見て下さい。例えば、このたきせあきひこという人、本職はパズル作家なのですが、催眠術もかなりの腕前。お勉強素材としても使える動画をたくさんアップしてくれています。
『メスマー美容術入門20ー自己流派』にも書きましたように、最終的には自分の言葉をさがさなければならないのですが、自分のスタイルに近いな、という人のスタイルを参考にしながら、どういうタイミングで、どういう方向で誘導していっているのかを、注意深く観察してみてください。
最後の「催眠術教室」は、お金がないなら、パスしましょう。大丈夫でしょう。
無料で、生の催眠術ショーとか観る機会があれば、ナマの空気感みたいなのが感じ取れるはずですが、まあ、なしでも大丈夫!
いきなり、友達でかかりそうな人をかけましょう。練習ではなく、最初から本番です。練習ではかかりません。
次回(『メスマー美容術入門23-千円催眠』)は、ちょっとぐらいならお金出してもいいや、という人のためのお薦め勉強法。
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