毎度おなじみ、国際性科学学会の学会誌、ジャーナル・オブ・セクシュアル・メディシンの面白ネタの紹介です。

 

今回の論文は 

Enzlin, P., Bollen, K., Prekatsounaki, S., Hidalgo, L., Aerts, L. & Deprest, J. "To Shave or Not to Shave": Pubic Hair Removal and Its Association with Relational and Sexual Satisfaction in Women and Men. J Sex Med 16, 954-962 (2019).

「剃るべきか剃らざるべきか・・・ヒトはなぜパイパンにするか」

ってな、感じでしょうか。

 

実はパイパンネタは、すでにパパン、パイパン!でも紹介しました。その時も、やはりジャーナル・オブ・セクシュアル・メディシンの論文が種でしたね。

パイパン率のアンケート調査、という週刊誌のノリの研究なのですが、今回もほぼ同じ。

何が違うかというと、今回の研究はベルギーのルーベン・カトリック大学の研究者からの発表(前回のは米国から)。

論文によると「これまでのパイパン研究は、米国、英国、オーストラリアからのばかりで、ヨーロッパ国々からの研究発表がない」

ということらしいのです。ベルギー人にとっては英国はヨーロッパではない、って思ってるのが面白いですね。

 

ルーベン・カトリック大学は、15世紀からある由緒ある大学らしく、細胞生物学の大御所でノーベル賞学者でもあるド・デューブの出身校でもあるそうです。

カトリック大学って、なんだか硬そうなイメージですが、こういう研究もするのですね。

ベルギーの変態』でも、ベルギーからのSMアンケート研究(これもジャーナル・オブ・セクシュアル・メディシンです)を紹介しましたが、ベルギーでは、性研究が盛んなのでしょうか。

 

さて、論文に戻りましょう。

内容はシンプル。

ベルギー人の何割がパイパンにしているでしょう?って感じです。

正確には、「完全パイパン」ではなく、部分的でも揃えている人は何割でしょう?って感じです。

この手の研究はいくつかあるのですが、だいたい半分から9割近くが手入れしている、といった感じの結果が出ています。

 

 

 

この論文では、ベルギーの男性2687、ベルギーの女性1735の合計4422人にアンケートをとったそうです。

4千人越えってのは、なかなか立派な数ですね。

 

で、結論です。

女性の80.3%が現在、部分的、あるいは完全パイパン。

女性で、これまで一度も剃ったことがないのが3.1% 

男性の場合は、かなり減って、現在、部分的、あるいは完全パイパンの男性が39.1。

これまで一度もアンダーヘアカットしたことがないとい男性が21.1%と多いです。

 

ふむふむ。

Salon de SMの200人ぐらいの女性のヘアを観察した感じとだいたい同じかな。

おそらく、Salon de SMのモニター受けて下さる女性は、9割以上は、アンダーヘアのお手入れされています。

なんとなく、感じとしては、完全パイパンの女性がだんだんと減って来ているような感じもするのですが、

でも、まあ年に20人たらずの女性しかアンダーヘアを見ておりませんので、たまたま最近完全パイパンの方が、いらしゃらないだけかもしれません。

 

 

論文は、これで終わり、という訳では無く、いろいろアンケートをとっており、どういう人(ノーマルの人、ホモ、レズの人、セックス好きの人などなど)にヘアの手入れしている人が多いのか、どんな理由で剃るのか、とかを調べていますが、そこは省略。

 

剃った方が、セックスの時、いい感じ、って人も多いです。

ヴィラ下水翼』 でも紹介しましたが、有毛皮膚(毛のある皮膚)の場合は、毛の根元に感覚神経が来ており、毛の動きを感知するのです。

シェービング美容術で、その毛を剃っちゃうと、毛の動きで感じる感触はなくなるので、その他の感覚神経がセンシティブになるはずですよね。

ですので、どっちが良いかは別として、ヘアがある場合と、無い場合の皮膚感覚はかなり違うはずです。

 

 

それに女性の場合は、経血の付着やそういうので、ヘアが無い方が清潔で良いわ、という方がかなりいるのかな、と思いましたが、

意外に、この論文のアンケートは、パートナーが喜ぶから、っていうのでパイパンにしている人が多かったです。

ベルギーの人って、相手想いなのかもしれませんね。

 

 

レザーを使ったシェービングのやり方の動画。

 

アンダーヘアファッションの歴史をひもとく珍しい動画。

以下の記事も参考にしてください。

 

『ジスイズ・オルガズム美容術』