あけましておめでとうございます。Salon de SM、ダラダラと9年目に突入してしまいました。今年こそはSM美容をまとめてしまいたと思います。
2016年の年頭のご挨拶を書いたのがついこの前のような気がしていましたが、もう1年経ってしまったのですね。
1年前には「SM美容も今年はいよいよ最終ステージ」なんて書いたのに、まだダラダラ続けています。
『SM美容術入門』シリーズを書き出したのが、1昨年の2015年の初春から。SM美容のアイテムが10個なので、1年以内に終わるかな、なんて思っていたのですが、まだ終わっていません。
しかも、昨年は新たに、『メスマー美容術入門』なんて別のシリーズを書き出したので、さらに時間がかかっています。
そもそもこの「サロンさんのきまぐれコラム」は、女性の性感に関する記事を中心に始めたのですが、最近特に関係の深い記事をまとめて『ジスイズ・オルガズム美容術』としています。
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連載『メスマー美容術入門』 |
『ジスイズ・オルガズム美容術』 |
『SM美容術入門』『メスマー美容術入門』『ジスイズ・オルガズム美容術』、それぞれ関係の深い記事です。SMプレイは「からだ」と「こころ」の両方をで楽しむ遊びですが、その「からだ」の部分に焦点をあてたのが『ジスイズ・オルガズム美容術』の記事です。女性の体の構造や、神経細胞がどうのこうのといったことが書いています。
一方で、「こころ」の側面に力点を置いたのが、『メスマー美容術入門』の記事。メスメリズム(催眠)を前面に出していますが、決して催眠術のかけ方の講座ではありませんよ。
「からだ」のお話しは比較的分かりやすいです。「ナントカスポットがどこそこにあるのか」、とか「ナントカ縛りはこうかけるのか」とかは、説明もしやすいし、理解もしやすいですが、ナントカスポットを一生懸命押したり、ナントカ縛りを一生懸命かけても、それだけではちっとも気持ち良くなりません。
そもそも「逝く」とか「気持ち良い」とかいう「こころ」の動きは、説明も理解も難しい問題。これを扱っているのが、の『メスマー美容術入門』記事で、「からだ」の『ジスイズ・オルガズム美容術』と「こころ」の『メスマー美容術入門』記事を併せ読みながら、『SM美容術入門』でSMプレイの真髄を理解してください。
Salon de SMのHPはどんな人が読んでくださっているのでしょうね?
受け手の方(女性の方が多いかもしれません)は、体験コーナーの女性の感想をお読みくださっている人が多いのでしょうか?
それに対して、 『SM美容術入門』『メスマー美容術入門』『ジスイズ・オルガズム美容術』などの記事は、責め手(これは男性の方が多いのでしょうか?女性が責め手の場合もありますが)の方が読まれることを想定して書いています。もちろん、受け手の方も読んでいただきたいですけど。
ここで、少し「受け手」「責め手」に分けて、SM美容(というか、SMプレイ)の楽しみ方のコツ、つまりSMの極意をご紹介しましょう(あくまで入門者向きの話ね。すでに楽しんでられる人にとっては当たり前の話)。
★ 受け手の方の場合
受け手、ってのはようするにMの側。M女さんとか、M男さん。
よいパートナー(つまりSさん。責め手)を見つけてくださいね。
「Mはご主人様にひたすら尽くすもの」って本気で思っているような独りよがりのパートナーでは楽しめません。
ちゃんとSMの真髄を分かっている方を捜し出すか、あるいは、パートナーを教育して、自分好みのご主人様に育ててください。「M側が教育するなんて、そんなとんでもない」と思われるかもしれませんが、サロンさんなんか、M女性からいっぱいいろいろ教わっていますよ。
Salon de SMで体験もできますが、あくまで1回限りのご体験ですので、末永くプレイできるちゃんとしたパートナーを見つけて楽しむに越したことはありません。
でも、よいご主人様が見つからない、M難民さんがどんどん増えているのですよね。S側の人、がん張りましょう。
★ 責め手の方の場合
責め手、つまりS側は、いろいろお勉強することがあって大変です。SMをちゃんとやっている人はみんな知っていることですが、Sってのは、結局M側に一生懸命奉仕しているMのようなものなのです。まあ、それが楽しいのですけど。
で、初心者Sさんがまず覚えることは
- SMは二人で楽しむイメージの遊びであること
「イメージ」と「二人」という点が大切です。
「イメージ」の遊びは、ようするにゴッコです。責めるご主人様と、虐められるMさんの、ゴッコ遊びです。基本的にココロの想像力の遊びなのですが、そこにリアリティーを与えるために、実際に少し叩いたり、縛ったりします。いくら強く叩いてもイメージの世界が膨らまなければ、単に不快なだけで全然楽しくありません。ところが、イメージの世界を上手く膨らませられると、不思議な痛くて気持ち良い感覚を楽しむことができます。ホント、楽しいんです♥
イメージの世界を一人で楽しむだけなら、単なる妄想です。下手をすると、ストーカーなどの犯罪にもつながりかねません。あくまで「二人でイメージの世界を共有」するところにSMの醍醐味があります。
ふたりで共有するイメージ世界の場合、相手の動きで、その世界が思わぬ方向に広がる、といったスリリングな楽しみがあります。ジャズのアドリブ演奏みたいな感じ。ここでは、S側もM側もどちらも同じ割合でプレイに貢献します。どちらが主でどちらが従という問題ではなくなります。ただし、リードは、S側がすることが一般的です。
- 人間の多様性を十分に分かっておくこと
サロンさんは変態なので、オマンコを見るのが大好きです(まあ、特に変態でもないかもしれませんが)。
オマンコって、こんなにも形が違うのか!ってぐらいいろんな形があるんです。
100人女性がいれば、100種類のオマンコの形があるように。
そう、人間ってのは、同じように見えて、実に多様なんです。
オマンコの形が違うように、その感じ方も千差万別。一人として、同じ感じ方をしません。
なので、ここを刺激すれば、必ず女性が喜ぶ、ここを叩けば、かならず女性が感じる、ってのはありません(受け手側を女性で話を続けますが、男性の受け手でも同じ事)。
クリが感じる人がいれば、膣の奥の上で感じる人もいれば、乳首で逝く人もいるし、縄で縛るだけで逝く人もいます。
それぞれの女性が、どういった好みを持ち、どうの方向にもっていけば、より気持ち良いかを見極めるのが、責め手側の腕の見せ所。
「ここを刺激して感じないのは、あんたが未開発」「この縛りで感じないのは、あんた緊縛を分かってないね」なんて考えてはいけません。それは、あんた(責め手)がセンスないだけです。精進して、いろいろ持ち駒を増やし、100人の女性から、100種類の気持ちよさを引き出せるような責め手をめざしてください。
最後に、これまでの『SM美容術入門』の 「テイクホームメッセージ」、つまり「これだけは覚えといてね」の項目一覧を載せておきます。なかなかいいことが書いてあるなと、自画自賛。気になる項目あれば、相当する記事を読んで理解を深めてください。
それでは、みなさん、今年もよいお年を。
- 彼女がSMに興味がない限りSM美容をおこなってはいけない。
- SM嗜好の多様性を理解しておく。
- 相手の女性の感じていることを共有し、それに反応する。
- 全体のプランは立てておくべきだが、「緩い」プランにしておくのが肝要。
- はじめサワサワ、あとガンガン、の順番を間違わないように。
- サワサワは長ければ長いほど、あとで得られる快感は大きくなる。
- エネマ美容術は一番最初にもってきて、さらっと終わらせる。
- エネマ液は最初はお湯が無難かも。
- エネマ液の注入量とトイレに行くタイミングは、ほどよい落としどころを捜すこと。
- エネマ液にグリセリン以外のものをあれこれ混ぜるのは危険です。
- 「使い捨て剃りカミソリ」は使い回ししない。
- ブラジリアンはSM美容にはむいていません。
- 乳首マッサージの極意は触らないこと。
- 乳首への強いマッサージに関しての許容範囲は個人差が激しいので要注意。
- 「痛さ」に関しての許容範囲は個人差が激しいので要注意。
- 腰や背骨は絶対に叩かない。
- スパンキングはお尻に痣(あざ)が残ります。
- ローションをつけた指で、ゆっくり時間をかけてアナルをほぐしていきましょう。
- お尻はデリケート。
- クロスコンタミにはくれぐれも注意を。
- カーママッサージでパンクリトリスの完全勃起誘導。
- 焦らしきった末にカーママッサージを始めるのが大切。
- カーママッサージでは陰核クリームの併用を推奨。
- 陰核クリームをチンポに塗ってはいけません。
- 中指の先をそっと膣口あたりに置くだけでよいのです。
- 指を動かしてはいけません!
- A、T、G、C・・お好きなように。
- 振動子の出番は終わり近くで。
- 激しくズボズボしたらよいというものではないです。
- 動かし方にバリエーションを。
- SM美容はイマジネーションに依存した遊びであることを認識しておく。
- 最初は「低温ローソク」から遊びましょう。
- 体孔近辺にはローソクを垂らしてはいけません。
- ビニールシートの上で楽しみましょう。
- 緊縛教室を捜すのが『ボンデージ美容術』上達の近道。
- 学び始めは浮気をしないで1つのスタイルを完全に身につけること。
- パートナーのためだけに縛る事が大切。
- プロとアマの縄は目的が違います。
- 縄とパートナーとどっちが大切ですか?
- 縄の材質、太さ、固さで伝わる情感が大きく異なる。
- 縛ることは目的にはなりません。縛りを通じて、パートナーとの深い臨場空間を形成することが大切です。
- 「情愛」「羞恥」「責め」の情感の方向を縄で導き、組み合わせながら臨場空間を創っていきます。
- 縄で受け手をトランス状態に誘導するのが第1ステップ。
- 第2ステップでは自分もトランス状態に入り、臨場世界を共有。
- 臨場世界を深めて、広げて安定化させましょう。
- 臨場空間の共有で心は癒されます。
- 縛り手は臨場空間の中で、受け手をうまくリードしなければなりません。
- 責任のとれる範囲で遊びましょう。
- 事故に関する知識を増やしておきましょう。
- 情報量を制限することで縄の臨場空間を膨らませる。
- 受け手の意識を縛り手に集中させることで、心をコネクトするのが第一歩です。
- 後手縛り(高手小手)は日本緊縛の基本中の基本。奥が深いです。
- 複雑な縄のテクニックを覚えるより前に、まずは簡単な縛り技法だけで受け手とのコミュニケーションを取る練習を。
- 縄は拘束するためではなく、コミュニケーションするための道具です。
- 縄は手の分身と思い、細やかなシグナルを感じ、送るように心がけましょう。
- 練習はほどほどにね。でも練習もしないと幅が広がらないのが難しいところ。
- せめて「本結び」だけは方向を間違わないでね。
- 縄の行き先で気持ちも変わる(雪村春樹)。
- 対等に近い支配関係でも深い状態は存在する。
- 「100%支配の関係」に必然的につながるツールがあることに注意。
- 責め手がポジティブな心の状態でプレイに臨むのが大切。
- 言葉はウソつくけど、気持ちはウソつかへん(雪村春樹)
- 普段交流のないグループの人とのSMプレイに際しは、慎重にプレイ前の言語的なコンセンサスを得ておくこと。
- 受け手と縛り手の「アート」に対する齟齬があるとトラブルが生じます。
- SとMは関係性から決まるものに過ぎず、容易に変換し得ます。
- 「ものマネ」の段階から、視野を広げ、「自分のスタイル」を確立していきましょう。
- 髪の毛は絶対触って欲しくない女性もいることに留意。
- 髪を束ねて根本から、じわっと頭の上にゆっくり引く。
- プレイの終わったあとの幸福感はトランス空間の共有からもたらされる現象です。
- 「間を生かす」ことで臨場空間を広げていきます。