ネズミ捕るは男

わたしゃ名高き歌うたい、あちこち旅するネズミさらいでござい・・

 

 

 

「ハーメルンの笛吹き男」というのは、ヨーロッパの伝説で、ドイツのハーメルンという村に、ネズミが大発生した際、

わたしに任せてくれたら、退治してやるよ」と現れた男に、そんじゃよろしくと村人は報酬を約束して依頼。

その男が笛を吹くと、あらま不思議。ネズミがその男のあとを追って、川の方に大行進。

そのまま川にドボンで、見事退治に成功。

お金ちょうだい」と約束の報酬を求めると

「あっかん、ベ〜」と村人。

あっ、そー。そうなんだ

そんならば、としばらくして、その男、笛を吹きながら村を歩くと、今後は村中の子供がその男のあとを追って大行進。

そのまま子供達は戻って来ませんでした、という怖い伝説。

 

ゲーテが詩にして、それにシューベルトやヴォルフが曲をつけるなど、

ヨーロッパでは浦島太郎みないな定番の伝説のようです。

伝説ですので、ほんとうかどうかなんて考えなくてもいいのですけど、

ネズミのある種類(レミング種)には、なぜか集団がある数に増えると、

ぞろぞろと大移動をするものがあるそうです。

移動の際に川で事故死することがあるらしく、あたかも自ら死を選んでいるように見えることから、詩人などの心を掴むことがあるようです。寺山修司なども戯曲のタイトルにしています。

 

 

 

この笛吹き男、本当だとすると、笛でネズミを催眠にかけて、本能として備わっているかもしれない、大移動を誘い出したのかもしれませんね。

 

催眠と言えば、少し話がずれますが、サロンさんの好きな催眠AV作品に

昏睡キメセク ~媚薬×催眠×泥酔~ 水沢のの

というのがあります。

別に女優さんが好きとか、セックス場面が良いとかではなく、好きなのはこの作品の催眠導入部分。

催眠術師が誰かは分からないのですが、この催眠術師、言葉だけで誘導しています(そのように見えます)。

代々木忠とかもそうですが、言葉だけでトランスに持っていける人はなかなか凄い人。

その中で、 

もうすぐ、あなたの左の方からなんだか音がします、なんだろう。

あ〜、笛の音だ。笛の音が近づいてくる

あの笛は、貴女が呼んでいるんだ

って、くだりがあって、まるほど、ハーメルンの笛吹き男も、こんな風に子供達を誘導したのだな、と思ったりします。

 

さて、はなし戻して、ネズミの「レミング」ですが、分類としてはネズミ上科(Myomorpha)に属し、このネズミ上科には、われわれが小さいネズミとしてよく目にする「ハツカネズミ」も属します。

「ハツカネズミ」は、ネズミ上科(Myomorpha)>ネズミ科(Muridae) >ハツカネズミ属(Mus)>ハツカネズミ(musculus)とややこしいですが、普通には「M. musculus=ムス・ムスカルス」と呼ばれます。普通といっても、普通の人には「ネズミ」か「マウス」かですけど。

この「ムスカルス=musculus」、なんだか「マッスル=Muscle=筋肉」と似ているので、筋肉多いから、筋肉質マウスということで、こいいう学名がついているのかなと思うかも知れませんが、実は違うんです。

実は逆に、「マッスル=Muscle=筋肉」の語源が、ラテン語の「mūsculus=小さなネズミ」から来ているんです。

つまりネズミが先で、小さなネズミとどこか似ているということで、「マッスル=Muscle=筋肉」という言葉が16世紀ぐらいに生まれたそうです。

ギリシャ語ではネズミのことを「mŷs」と言ったらしく、こちらは、「myo」として、例えば 「ネズミ上科=Myomorpha」、「Myopathy=筋疾患」とかで使われています。

 

 

さて、SM美容での性感スポットの定義の中で「Dスポット」というのがあります。 

これ、『槍と梨でカンチョウ』で少し出てきた、4月13日号(2018)の『週刊ポスト』の『死ぬまで死ぬほどSEXシリーズ 男は知らない分かっていない!『わたしたちの性感帯』の『デリリンパ』に由来しています。

デリリンパ』は「デリケートゾーンのリンパ」だそうで、これもなかなか強引な命名ですが、ようするに『鼠径部』にある「リンパ節」が性感スポットという訳です。

鼠径部』(そけいぶ)というのは、脚のつけね。普通のパンティーはいた時の、下の淵にあたるところです。

『鼠』ってのは「ネズミ」です。「ネズミの道」が「鼠径」です。

 

縄をやっている人は、経験上よく知っていると思いますが、腰に縄をかける場合(『腰縄』といいます)、もろオマンコの上に縄をかけるのはもちろんですが(『股縄』なんていうこともあります)、直接オマンコに縄が触れなくても、この『鼠径部』(そけいぶ)に縄をかけると、女性はとても気持ちよくなります。

これが、『鼠径部』にある「リンパ節」のせいかどうかは、サロンさんは知りませんが、確かに『鼠径部』は性感スポットとして取り上げてもおかしくない体の部分。

三大縄神様の一人の濡木痴夢男さんなんかも、ちゃんと「濡木の縛り方教室」の1つ「股縄のあれこれ」で、『鼠径部』にしっかりと縄をかけています。

また、いわゆる指圧のツボの経穴ですが、この『鼠径部』には、「五枢」「維道」「府舎」「急脈 」「衝門」「気衝」「横骨」「曲骨」と実にたくさんのツボが位置しています。

リンパ節のことも考えると、『鼠径部』ってのは、何やら性感のみならず、押したり、マッサージしたりすると、健康にもよさそうな場所なのですね。

では、その「性感」や「健康」によいとされる『鼠径部』の実体、つまり、相当する組織か臓器かは何でしょう、となると、これがよく分からないです。

まず、『デリリンパ』と略されるように、鼠径部の下には体の比較的浅い所(体表近く)にリンパ節が集まっているようです。

上の図の「緑」の部分がリンパ管とリンパ節。

下半身のリンパマッサージでは、脚のマッサージは脚の下から『鼠径部』に向かってあげるような感じでマッサージし、逆にお腹の部分は、お腹から『鼠径部』に下ろすような感じでマッサージするのがよいそうです。つまり、下半身のリンパ液の排水口みたいな感じで、「鼠径リンパ節」が存在する感じらしいです。

 

 

 では、神経はどうかというと、鼠径部に沿って、陰部に進む神経などが通っていますが、でもまあ、ここを押したから、どうのこうのというのが、あるのかないのかサロンさんには分かりません。上の図で黄色が神経です。ペルヴィス部には実にたくさんの神経が走っていますね。

 

ペルヴィス=骨盤の「恥骨」、つまりオマンコの上の骨、と「上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)」、これは骨盤の横に出っ張っているところの前側の間に、『鼠径靱帯(そけいじんたい)』というのが走っています。上の図で、青色の部分です。

この『鼠径靱帯』というのは、体の表面からも、触れることができるそうなので、『鼠径部』へのマッサージや、縄掛けなどが、『鼠径靱帯』を介して、ペルヴィス全体に何らかのエッチな刺激を与えるのかもしれません。これも、そんなことがあるのかそうか、知りません、

 「靱帯」ってのは「ボインタッチ」で、オッパイの形を保つ『クーパー靱帯』というのが出てきましたが、骨と骨や、臓器と筋膜などをつなぎあわせる「ヒモ」みたいなもの。コラーゲンなどのタンパク質できた強靱な繊維みたいなものです。

骨付き鶏肉など食べると、関節の部分に、なんだか硬い噛みきれないような部分がありますよね。あれが 「靱帯」部分です。似たようなタンパク質繊維で骨と筋肉をつなぎ止めるのが「腱」です。「靱帯」とか「腱」とか、体のあちこちにあります。

 

鼠径靱帯』の近くには、『子宮円靱帯』(別名『子宮円索』) というのが走ってまして、これは『大陰唇恥丘』と『子宮の上の前側』をつないでいるんです。上の図で、「黄色」の部分。役割はよく分かってないそうですが、妊娠してお腹が膨らむと、ここが突っ張って痛くなることがあるそうなので、妊娠時に何か役割をもっているのかもしれませんね。

上の図では分かりにくいので、マンガで書いてみると、こんな感じです。

紫色の紐みたいなのが、『子宮円靱帯』=『子宮円索』。片方の端が『大陰唇』とそれに続く『恥丘』に連結しています。

恥丘』は『Mスポット』ですよね。『恥丘トントン』すると、ポルチオ逝きを誘導したりできるので、なんだか関係ありそで、なさそな。

恥丘トントン』の刺激が、『子宮円靱帯』を介して子宮に響くので、ポルチオ逝きが誘導されるんだ、なんてのは、週刊誌ネタとしては受けそうなのでが、ほんとうにそんなことがあるかどうかは不明です。子宮なんて、神経少ないから、なさそうですけどね。

上のマンガで、『子宮円靱帯』が途中くぐり抜けている、緑色のトンネルみたいなのがあります。

これを『鼠径管』といいます。

やはり、鼠径部にはしっていて、鼠径靱帯の側にあります。

この『鼠径管』ってのが、ちょと面白いのです。

男性の場合、子宮はないので、この『子宮円靱帯』ってのはどうなっているのでしょうね。

 実は、男性の場合、この 『鼠径管』ってのは、「キンタマ」がおりてくるトンネルとして有名なんです。

「キンタマがおりてくる?」

そう。『精巣下降』といって、お腹の中の胎児の時、まだ体の中にある精巣が、それがだんだんとキンタマ袋に向かって下りてくるんです。

男性の「精巣」は女性の「卵巣」と同じ祖先。 「卵巣」は体の中にとどまりますが、「精巣」は冷やすためかなんかのために、キンタマ袋に移動します。

ヴィラ下水翼』で紹介したように、女性の『大陰唇』と男性の『キンタマ袋』は同じ祖先。

キンタマが『キンタマ袋』に向かうように、『子宮円靱帯』は『大陰唇』に向かっているのが面白いですよね。

 

ところで、『鼠径部』の『』はネズミのことで、『』は道のこと。

Wikiで 『鼠径部』を調べると

(鼠径管)は男性が誕生する直前に精巣が腹腔から陰嚢へ移動する際に通るルート(蹊路/径路)となる。

ちなみに「鼠蹊部/鼡径部」という名称は精巣の移動を鼠のそれになぞらえたところに由来している。

とあります。

なるほど、キンタマは小さなネズミに似ているから、筋肉と同じように、『鼠径部』の学名にも「Mus」や「Myo」が使われているんだな、と一瞬思ったのですが、

鼠径部』に関する学術外語は「Groin」や「Inguinalis」で、「Mus」や「Myo」は使われていません。

「Groin」や「Inguinalis」の語源は、ネズミには関係なさそうです。

 

ふむふむ。どうなっているのでしょう?

昔は「Groin」や「Inguinalis」でなく、別名で呼ばれていたのでしょうか?

あるいは、日本や中国で独自につけられた名称なのかな?

ちなみに、現在の中国での『鼠径部』の読み方は『腹股溝』のようです。

 

明治8年(1875年)に出版された金武良哲『解剖辞書』てのを見ると、『鼠蹊=Inguinalis』とありますので、

遅くとも明治の初めには、日本では『鼠径部』、欧米では『Inguinalis』と別々の言葉が使われていたようですね。

いったい、誰が、いつごろこの粋な 『鼠径部』という名称を発案したのか、興味津々なのですが、いまのところ分かりません。

 

いずれにせよ、本当に笛を吹くとキンタマねずみが動き出すかどうか、貴女もフルートを吹いて試してみてください。確かに目の前に降りてきますよ。

 

フーゴー・ヴォルフ作曲による『鼠捕りの男』。19世紀の作品。歌詞はゲーテの手によりもので、「ハーメルンの笛吹き男」伝説に依っている。 

鼠蹊管の発生をわかりやすく説明しているアニメ。金玉が下がってくるのをご覧下さい。 

 

『ジスイズ・オルガズム美容術』