恍惚のマロンクリーム

SM美容ってのはあちこちウソだらけ。今回は「カーママッサージ美容術」で使う『陰核クリーム』のウソを暴きましょう。

 

 

 

ウソだらけのSM美容』の続きです。

 

カーママッサージ美容術」ってのは、陰核亀頭(いわゆるクリトリスです)を、指先で長時間まったりとマッサージするSM美容術。

「SM美容で最も人気の高いアイテムの1つです」って宣伝していますが、これは多分ウソではないでしょう。

今までSM美容を体験していただいた女性の中で、「カーママッサージ美容術」があまりよくなかった、という方は数える程しかいらっしゃいません。

ほとんど全ての方は「カーママッサージ美容術」から「ヴァニラマッサージ美容術」へ続く展開を、高く評価してくださっています。

 

まあ、8,000本物感覚神経が集まった陰核亀頭(「8,000本の枝のもたらす至幸」参照)を、指先の柔らかい部分で、「優しく」、「まったりと」、「ゆっくり」、「長時間」の陰核磨きをするわけですから、想像するだけでも頭がとろけてしまいそうですよね。

男性のサロンさんでも、陰核亀頭を、ペニスの鬼頭に置き換えて想像すると、その至福の悦びが容易に想像できます。

 

この「カーママッサージ美容術」による「陰核磨き」には、「陰核クリーム」という、陰核亀頭の感度を上げるクリームを用います。

そう、この「陰核クリーム」に秘密があるのです。

そんじょそこらにある安物のスケベクリームと違って、Salon de SMでは、アメリカ製の「本物」を使っているのです。

 

てな、感じで「カーママッサージ美容術」の説明を書いていますが、これが怪しい。

 

では、その「カーママッサージ美容術」の説明にある、陰核クリームのウソの部分を、順を追って暴いていきましょう。

 

カーマ・スートラ」では、このようなSM的な性愛術の他にも、性の喜びを高める方法として「植物オイル」の使用が多く求められています。インド式オイルマッサージといえば、「シロダーラ」などが人気を集めていますが、古代の知恵は「植物オイル」を性ホルモンの分泌促進に利用していたのですね。
 SM美容の「カーママッサージ美容術」では、このインドの古代オイルマッサージを超える、最新の「エメリタ・レスポンスクリーム」を用いた、究極の『陰核マッサージ』(クリトリスマッサージ)をおこなっています。これは、SALON DE SMでも人気の高い美容術の1つです。
エメリタ・レスポンスクリーム」は欧米で大きな話題となっている「陰核クリーム」です。その成分は、 L-アルギニン、朝鮮人参成分、ショウガエキス、ミントオイルといったナチュラルな成分のみからなりますのでご安心ください。 L-アルギニン、朝鮮人参成分が陰核への血流増加を促し、さらに、ショウガエキスとミントオイルが快感度を高めるように皮膚温度を上昇させます。特にL-アルギニンは、陰核神経に偏在する一酸化窒素シンターゼ・システムの基質として働くことが知られているので、神経生化学的にも「エメリタ・レスポンスクリーム」の作用機序が明らかにされているこにご注目ください。

ですって。

古代文明ってのには、マヤ文明、インド文明、中国文明と、結構性に対してオープンでしたし、草や動物を用いた生薬ってのもその頃からあったので、「古代の知恵は植物オイルを性ホルモンの分泌促進に利用していたのですね。」ってのは、まあOKでしょう。

 

古代オイルマッサージを超える、最新のエメリタ・レスポンスクリームを用いた、究極の『陰核マッサージ』(クリトリスマッサージ)をおこなっています。

・・・古代オイルマッサージってのがどういうのか分かりませんが、シロダーラマッサージなんて、王侯貴族のための、贅沢の極みみたいなマッサージなので、きっと古代マッサージの方がカーママッサージ美容術より気持ち良いでしょう。「超えることを目指した」って意味なら、OKでしょう。

 

エメリタ・レスポンスクリームは欧米で大きな話題となっている陰核クリームです。

大きな話題となっているかどうかは知りません。ただ、少なくとも1978年から、実に40年近くにもわたって販売が続いているので、それなりの支持を受けているのだと思います。

 

 「その成分は、 L-アルギニン、朝鮮人参成分、ショウガエキス、ミントオイルといったナチュラルな成分のみからなります」・・

ここはウソがあります。成分には、ポリエチレングリコールなどの合成化合物も入っていますので「ナチュラルな成分のみからなります」はウソです。また、行政や、その規制をうける生産者の側から見ると、合成化合物の方が品質管理がしやすいので、ある意味、安全性が高くなります。ナチュラル成分は、何が入っているのかわからないので、医薬品や化粧品に使って欲しくない、というのが管理者側の考えではないでしょうか。ナチュラルな成分だから安心、ってのは、よく使われる企業の広告戦略ですが、必ずしも正しいわけではありません。

 

L-アルギニン、朝鮮人参成分が陰核への血流増加を促し」・・

これって、本当なのでしょうか?科学的な根拠があるのでしょうか?

まず、「朝鮮人参成分」は置いておきましょう。複雑すぎます。

L-アルギニン」に話を絞ります。

 

L-アルギニン」ってのは、アミノ酸の1種です。

システイン、ヒスチジン、グリシンなどなど、20種類のアミノ酸が遺伝子の情報に指令されて連結したのがタンパク質です。

なので、アミノ酸はタンパク質のブロック単位。その1つがアルギニン。L体とD体というのがありますが、生物が普通使うのはL体。

アミノ酸はしばしばサプリとしても売られているのです。

アルギニンサプリは「男の自信にアルギニン○○」「男性の活力○○」なんて名前がついているのもありますし、女性のアンチエイジング謳ったり、海外では「筋肉モリモリ」のためのサプリとしてもアピールされています。

 

 

アルギニンサプリの効能も「インポ改善」「美肌」「不妊対策」「疲労回復」「免疫力向上」「身長を伸ばす」「動脈硬化、高血圧、痴呆、骨粗しょう症、胃潰瘍、肝障害などの老化病を予防」などと、ホンマかいなという凄い効能・・・いや、ホンマでないでしょう。・・・ホンマなんでしょうか。

一般的に、この手のサプリに、薬理効果があるようなことを書くと、医事法に抵触するとかで怒られる場合が多いのですが、随分とアルギニンに関しては強気で効能書いているな、って感じがします。

実はですね、ちゃんとした医療試験として、「アルギニン負荷試験」というのがあるんです。

これは、静脈注射で血液の中に、多量のアルギニンを入れて、それに伴い下垂体(脳の下にある、各種ホルモンを放出する器官)からの成長ホルモンの放出量を測定し、下垂体の機能を評価するというものです。

この方法、かなり昔から使われており、現在でも、これを少し修飾した方法が、世界中で標準的な試験として使われています。

 

つまり、アルギニンが、成長ホルモンの血中濃度を高めます。

したがって、「サプリでアルギニンを大量摂取」→「血液中のアルギニン濃度が上昇」→「成長ホルモンが放出」→「筋肉モリモリ」「身長を伸ばす」というロジックでつながります。

 

L-アルギニンは、陰核神経に偏在する一酸化窒素シンターゼ・システムの基質として働くことが知られている」っていう表現はどうでしょう?

 

 一酸化窒素シンターゼという酵素が陰核亀頭に存在するのはエビデンスがあります(J Urol, 158: 75, 1997)。ウソではありません。

 

一酸化窒素シンターゼは、アルギニンから一酸化窒素とシトルリンを合成します。

 

市販アルギニンサプリの広告からのパクリ。

 

この「一酸化窒素」というのが、あれやこれやでcGMP(環状グアノシン一リン酸)という分子の量を増やし、これが血管の筋肉を弛緩させ、血管を膨らませます。

血管が膨らむと、血液がたくさん入ってきて、チンポが勃起します。

またまたいいかげんなこと言っている」と思われるかもしれませんが、『鳥は菱形の庭に降りる・・』で説明したように、チンポは筋肉で勃起するのではなく、海綿体に血液が流入することで大きくなって、勃起するのです。

バイアグラやシアリスといったED治療薬は、cGMP(環状グアノシン一リン酸)を分解する、ホスホジエステラーゼという酵素のの働きを邪魔する薬なんです。

なので、バイアグラ飲むと、cGMPの濃度が高いままで、チンポが硬くなるという訳なのです。

ですから、「サプリでアルギニンを大量摂取」→「血液中のアルギニン濃度が上昇」→「一酸化窒素の濃度が上昇」→「cGMPの濃度が上昇」→「チンポガチガチ」

も筋が通っているように見えます。

また、『クリションマンの正体』で説明したように、女性の陰核亀頭や陰核脚にも海綿体があり、エッチな気分になると、やはり血液が流入して大きくなるのです。

 

 

ですので、

カーママッサージ美容術アルギニンを皮膚から取り込む」→「陰核亀頭アルギニン濃度が上昇」→「一酸化窒素の濃度が上昇」→「cGMPの濃度が上昇」→「陰核亀頭が勃起して感度倍増!」

てのも、論理が通っているように見えます。

 

皮膚に塗ってもダメでしょ。飲まないと

 いえ。逆にアルギニンにをいくらたくさん飲んでも血中濃度は上がらないのでは?」という意見が多いです。胃がアれるだけだと言う人も。

一方、皮膚というのは確かに強固なバリアなのですが、特定の性質をもつ化合物なら透過させることも知られています。

 

 

なので、カーママッサージ美容術でクリがいつもよりビンビンに感じるようになる理由の1つに、このアルギニンが関わっているのでスゥ・・・

 

なんだ、サロンさん、結構、本当のこと言っているじゃない

 

いえいえ。ところがですね・・・

 

なんと、エメリタ・レスポンスクリームアルギニンが含まれていないないことが、最近判明!!

 

確かに、カーママッサージ美容術の説明を書いた数年前は入っていたのですが、今は入っていない。

やたら、パッケージを変える会社だなと思っていたのですが、この数年の間に、中味をどんどん変えているみたい。

 

なので、やっぱり、SM美容ってのはあちこちウソだらけ。

では、何?カーママッサージ美容術も効かないの?

いえ、大丈夫。ちゃんと凄いです。

 

続きは次回のお楽しみ・・・・

 

 

クリトリスに関連した以下の記事もお読みください。

 

『ジスイズ・オルガズム美容術』