SM美容術入門3-ダイナミックレンジ

サワサワからガンガンまで、ダイナミックレンジを広くする工夫をしましょう。

 

 

 

われわれ生物のもつ「感じとる」能力の優れた点として、「感覚に対する広いダイナミックレンジ」というのがあります。

感覚に対する広いダイナミックレンジ」というのは、簡単に言ってしまうと、「微妙で繊細な刺激」から「かなり強烈でインパクトの大きい刺激」まで幅広く感じとることができるということです。

ほぼ真っ暗な場所でもかすかな光があればだいたいのことは見えてしまいますし、ギラギラと照りつける夏の太陽の下でもちゃんと細かいものを観ることができます。

あるは、蚊の鳴くような微かな音色を楽しむこともできれば、F1サーキットの鼓膜の破れるような大きな音も味わうことができます。

ただし、明るいところから暗いところに急に移動すると、しばらく何も見えなくなったり、大きな音を聴いた後には、小さな音が全く聞こえなくなることはみなさん経験されていると思います。強い刺激が先に入ると、繊細なシグナルを感じ取る能力がしばらく麻痺してしまうのも、生物の特徴です。

なので、例えばディナーのコースを考えるときには、まず繊細な味を楽しんでもらってから、次第に強い味の料理を出していかなければなりませんし、音楽会のプログラムを考えるときにも、同様の配慮が必要です。 そうすることによって、ダイナミックレンジの広い楽しみ方ができるのです。

繊細な音から大きな音まで綺麗に鳴らせるスピーカーはダイナミックレンジの広いスピーカーです。

前回の『SM美容術入門2-セッションを楽しむ』では、SM美容の実践において、「緩い全体のプランを立てておくべき」と述べましたが、このプランを立てるときにも、「最初に繊細な感覚を楽しんでいただき、徐々に力強い刺激へと移行する」という基本方針を貫き通す必要があります。

分かりやすい例を紹介しましょう。

 

「イヒヒ、慶子ちゃん。俺がSM美容で気持ち良くさせてあげよう」と、健二は慶子に手錠をかけて椅子に固定し、パンティーをズリおろし電マを慶子のオマンコに押しつけた」

「あへー、健二さんやめて〜。あー、でもイイワ〜。イクー、イクー(ピクピク)」と慶子は多量の潮を噴き、アクメに達した。

「どうだ、慶子。おれの電マ責めのテクニックはスゴイだろう。もうお前は俺から離れられないぞ」

 

 はい。これ最悪ですね。5分か、10分で終わりです。

まあ、急いでいるならいいのかもしれませんが、ちゃんと何時間も豪華なエッチを楽しもう、という場合には強い刺激は、最後の最後にちょっと使うぐらいにしないとだめです。

なるほどなるほど。では強い刺激って何かな?電マの他は」 

大切な質問。

SM美容のアイテムで考えると

振動子美容術ハイポペット美容術を含む)、温熱刺激美容術などは強い刺激です。なのでプランを立てるときには、基本的に最後の方に持ってきます。

ボンデージ美容術スパンキング美容術は、繊細な刺激から強い刺激まで幅広く与えることができるので、どこにでも使えますが、もちろん最初の方に使うなら、その場に応じた使い方をしなければなりません。

SM美容開始早々に、いきなりバラ鞭でお尻をぶちだしたら、彼女は早々服を着て帰宅してしまうこと間違いありません。ところが同じ強さでも、最後の方に用いると、気持ち良いと喜んでくれるのです。

同様に、刺激を与える部位の選択も大切です。性感スポットをどういう順番で刺激していくかです。

これも、「性感スポットとしては鈍い部位」から始めて「感覚の鋭い部位」へと進んでいきます。

性感スポット部位別の感度には個人差がありますが、大多数の女性は、やはり「クリトリス」「おまんこ」が一番感じるはずです。

なので、まずは「アナル」や「乳首」から始めて、「クリトリス」「おまんこ」は後半に持ってきます。

 

もちろん、「クリよりも乳首が感じる」とか「マンコよりアナルで逝きたい」って女性もいらっしゃいますので、そこは臨機応変に変更しましょう。

 

さて、今日のお勉強の最初のポイントは

【Take-home message-5】はじめサワサワ、あとガンガン、の順番を間違わないように。

 って、ことです。

さて、始め「サワサワ」で、次第に刺激を強めていくわけなのですが、最初の「サワサワ」が最後に来る「ガンガン」の序章、プロローグ、あるいは、いわゆる「前戯」と考えてはいけません。

むしろ、最初の「サワサワ」が本体で、最後の 「ガンガン」を「おまけ」「デザート」ぐらいに考えておくべきです。

そんな、サワサワだけじゃ、そんなに感じないよ

って思いますか?

違うんですよ。

過去のサロンさんのコラム、『耳学問2:アダムだッチぃーの』をもう一度読んでみてください。

アダム徳永さんがとても上手いこと言っています。

もう一度引用してみましょう(あんまり引用すると著作権で訴えられるかもしれないので、興味ある人は本を買って上げてね)。

「カラダが感じている状態は、コップに水が注がれて次第に水が溜まっている状態のことです。そして本当の意味での”イク”というのは、溜まった水が表面張力の限界を超えてコップからこぼれ出す瞬間のことです。”溜まっている”と”こぼれ出す”では、全然現象が違う。」

「”感じる”とは性エネルギーが充填されている状態であり、”イク”とは、性エネルギーの爆発現象」

この「次第に水を溜める」のが、「サワサワ」刺激なんです。

なので、たくさん溜めた方が、溜まった水が爆発する時の量が多いのです。

同じように、『耳学問3:シンプル縄の奥深さ』で紹介した雪村春樹さんに、「さわったら終わりやで」という名言があります。

例えば乳首を触ろうかなと、という状態になると、受け手の女性は

あ〜、触られる〜。早く触って、早く気持ち良くして〜

とどんどん期待が膨らんでいきます。

この期待が膨らんでいく状態が、「水を溜め」ている状態です。

なので、この水を溜め」る状態は、長ければ長いほど、その後に得られる女性の快感は大きくなります。

乳首マッサージの時も、乳首そのものを触るのでなく、その周辺をサワサワして、「お願いだから早く触って〜」ってところで乳首を触ると、最初から触った時には得られない快感を得ることができるのです。

ようするに「焦らし」です。あるいは、「前戯をしっかりとしましょう」という、実に当たり前のことなのです。

でも、なかなかこれが難しいんですよね。

相手の女性が興奮してくると、貴男も興奮してくるのが当然。

すると、我慢しきれなくなって、思わず触っちゃうんです。

乳首触っちゃうで終わればいいんですが、恋人同士だと、思わずそのまま興奮してチンポ挿入になっちゃいます。

すると、結局、普通のジャンクセックスに終わり、SM美容にはならないんです。

「さわったら終わりやで」というのは、このこと。

ぐっと我慢しなくてはなりません。

アダム徳永さんのテクニックでも、愛撫する指のスピードは、必ず最初から最後まで一定に保つ、ってのがあります。

これも、実際にはとても難しいです。

だんだんとこちらも興奮して、愛撫するスピードが速くなってしまいます。

すると、受け手の女性も興奮が高まるので、間違ったことをしていないと思ってしまうかもしれませんが、ここはぐっと我慢して同じスピードで愛撫を続けないと、後で得られる快感の大きさが全然違ってくるのです。

 

今日の2つめのお勉強のポイント

【Take-home message-6】サワサワは長ければ長いほど、あとで得られる快感は大きくなる

 って、ことです。

お分かりになっていただいたでしょうか? 

グラフで模式的に示してみましょう。

 

左はダメな例。

いきなり、電マや挿入で逝かせてしまいます。

ちゃんとオーガズムは得られるかもしれませんが、長続きしませんし、得られるオーガズムの強さも限られてしまいます。

右は、繊細な刺激からはじまり、次第に強い刺激のアイテムへと全体のプランを立てた場合。

しかも、それぞれのアイテムの中でも、「最初は繊細、最後に強く」のルールを守ります。

グラフのように、次に来るアイテムは、その前のアイテムにより快感が高まった状態から始まりますので、結果として次に得られるオーガズムは、それ単独で得られるオーガズムより気持ち良いものとなります。

並べるアイテムは、受ける女性の好みや感受性に大きく作用されますので、臨機応変に対応していかないといけません。

 

さて、3回目の『SM美容術入門』はいかがでしたか?比較的分かりやすかったのでは?

次回はいよいよ、各アイテムについての説明を始めていきましょう。

 

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連載『SM美容術入門』

 

『ジスイズ・オルガズム美容術』