A, T, G, Cといろいろありますが、さらに大切なHが登場しました。

 

 

 

A, T, G, C・・といろいろあります』では、名前のつけ方がいろいろあって、やや混乱気味の性感スポットの名称をまとめました。「サロンさんのきまぐれコラム」の中でも特にアクセス数の多い、人気の記事です。

何回か、補筆をおこなっており、その都度あちこち、ちょこよちょこと手を入れてきた結果、増改築を繰り返した老舗旅館の迷路的館内構造みたいになってきたので、近々『新版・A, T, G, C・・といろいろあります』みないなのをまとめる予定ですが、その中で一番大きな変更点である『Hスポット』の追加について、前もって説明していきます。

Salon de SMの『ヴァニラマッサージ美容術』は、膣内の性感スポットを刺激して、気持ち良くなっていただくマッサージなのですが、刺激するポイントは、いわゆるGスポットと呼ばれる、膣穴近くの上側ではなく、もっともっと奥の、膣の一番奥の上側を刺激します。

経験的に、ここを気持ち良く感じてくださる女性が多いので、ヴァニラスポットなんて呼んでるわけですが、Gスポットと同じく、その実体は不明です。

A, T, G, C・・といろいろあります』を最初に書いた頃には、マレーシアのチュア・チィ・アン博士が1997年に発表した、「Anterior fornix erogenous zone前部円蓋性感帯)」と一緒なんだろうな〜、なんて思っていました。

前部円蓋性感帯ってのは、子宮の奥の子宮口近くの上側でです。子宮膣部に近いところですから、いわゆるポルチオ性感帯=portio vaginalis uteri=子宮膣部で、話がつながるのかな〜、なんて思ったりもしていました。

しかし、『ヴァニラマッサージ美容術』をやれば、やるほど、なんか場所が違う・・

広い意味では、子宮膣部なんでしょうが、子宮頸部ではなく、もっと、上の方に性感スポットがあるんです。

当時、海外の論文に「Halban fascia(ハルバンフェイシア)」とかが、膣奥性感スポットとして、しばしば出てきていたのですが、日本語の訳もついていないし、なんだかよくわからないな〜、と無視していました。

しかし最近、やっぱり、膣奥にの上側の性感スポットは、この『ハルバン筋膜』が大いに関係しているのでは、と考えを改めました。

なぜなら、まずは位置がピッタリ。

ハルバン筋膜』は、膣奥の上(つまり膣壁の向こうの内臓側)と膀胱との間に存在する筋膜

筋膜って、なんだろう?と思われるかもしれませんが、最近「筋膜はがし」「筋膜リリース」とか流行ってますよね。

「筋膜はがし」。勢い余って、皮膚まで剥がしたケース。

 

あれは、多分筋肉を包む筋膜の癒着を剥がすマッサージだと思いますが、筋膜(フェイシア)って、こういった筋肉の塊を包む筋膜(深筋膜=deep fascia)の他にも、内臓を包む筋膜(内臓筋膜=visceral fascia)もあるんです。内臓を包むというか、内臓と内臓の間に存在する組織で、どちらもコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質に富み、もちろん細胞もありますし、血管、神経、リンパ管にも富みます。筋肉の「筋」がついているので、筋肉と誤解しないようにね。

 

筋膜(フェイシア)は、ごちゃごちゃしているので、これまであまり研究進んでいなかったようですが、最近は「ひとまとまりの構造体」として、筋膜(フェイシア)を見直す動きがあるようですね。

 

この模式図で紫色の部分が膣の上下にある筋膜。実際にはシート状の平面です。Aust N Z J Obstet Gynaecol, 45:376 (2995)を改変。

 

「ひとまとまりの構造体」というところがミソで、例えば、『ハルバン筋膜』は、大きくは内骨盤筋膜という骨盤の中の筋膜に連続していますので、『ハルバン筋膜』の一部へをユサユサ刺激すると、それは内骨盤筋膜を通じて、骨盤全体への刺激として広がるんです。

まさに『ペルヴィス美容開発』の本質を突いていると思いません?

膣の上側と膀胱の下側の間にある筋膜で、特に膣の奥の方の上にある領域は、『ハルバン筋膜』(ピンク色で囲った部分)とも呼ばれ、泌尿器領域では重要な筋膜に位置づけられています。

ハルバン筋膜』って、ほとんど日本では紹介されてません。ハルバン筋膜っていう訳語もサロンさんが勝手につけたものです。さらに、『Hスポット』なんて略号も勝手につけて、広めていこうかと思っています。

ちなみに、アダム徳永さんが言っている、「Gスポットの奥に、さらにすごいAGスポットがあり、その奥にもっと凄いTスポットがある」ってるTスポットも、Hスポットヴァニラスポットと同じだと思いますよ。

GスポットAGスポット→Hスポットと奥にいくにつれ、凄いんですワ。

この膣の上側の性感スポットVACゾーン

膣と尿道の間には、入り口から順にGスポットAGスポットHスポットが並んでおり、ちょうど恥骨頚部筋膜があるところに一致します。

 

下側はVPCゾーンと呼び、それぞれ、性感スポットが密集しています。

膣と直腸の間には、入り口から順にPSスポットPFスポットが並んでます。ここにももちろん筋膜があります。

 

 

これも考えてみると、どちらも『内骨盤筋膜』と関係しているでしょ?

 

ということで、新しいお仲間、『Hスポット』をよろしく。

 

 

 

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